実存 vs 関係性:AI時代のコンテンツ価値論争

実存 vs 関係性:AI時代のコンテンツ価値論争

ポッドキャスト「We Are On The Way」57回目をブログにまとめました。生成AIコンテンツの価値から最新ツール、アプリ開発の苦労話、そしてキックボクシング大会への準備まで、今回も技術と日常が交錯する濃密な車内トークになったので、わかりやすくお届けします。

Soraで作られた猫動画に騙された話

いつものように竹内(@rikson_en)とジムへ向かう車内。今回は竹内が最近SNSで見た生成AI動画の話からスタートしました。YouTubeショートで犬猫の動画を純粋な気持ちで見てたら、Soraのウォーターマークが目に入って「うわっ、生成されたものに時間を浪費してしまった」と嫌な気分になったそうです。

僕が「そんなに気にしなくてもいいんじゃない?」と言うと、竹内は「裏に実存があることが大事」と主張。AIがランダムに作った犬猫動画は馬鹿らしく感じるとのこと。僕は「作った人のプロンプトとか考えて作ってるわけじゃん」と反論しましたが、竹内は「本物の犬猫だと思って見てるんで、プロンプトの芸術を見たくて見てるわけじゃない」と一蹴。

実存主義vs関係性主義の哲学バトル

話はどんどん哲学的な方向へ。竹内はピカソの例を出して、その時代にその人がその背景で描いたから価値があるのであって、ランダムに生成された絵に価値はないと主張。一方、僕は仏教の縁起思想を引き合いに出して、物事の価値は関係性によって現れるもので、AIが作ったか人間が作ったかという情報の違いで印象が変わるだけだと説明しました。

竹内が「じゃあ格闘技のフェイク動画見せられて、これ嘘じゃんってなったら意味ないじゃないですか」と具体例を出すと、僕は「内容次第かな」と返答。でも竹内に「どういう内容だったら面白いですか?」と詰められて、具体例を出せずに苦戦。最終的に「薬でドーパミン得られればいいなら、覚醒剤打ってラリって死ぬまで幸せに暮らせばいいじゃん」という極論まで飛び出して、価値観の違いが鮮明になりました。

結局、僕は「将来世代は楽しめると思う」、竹内は「フェイクの猫動画とか見たくないんでやめてください」という平行線で、1時間近く議論しても結論は出ませんでした(笑)。

ChatGPTがSpotifyと連携した話

話題を変えて、竹内がChatGPTとSpotifyの連携について教えてくれました。「この曲何?」とか「おすすめの曲は?」と聞くと、通常のチャット形式じゃなくて、Spotify用のUIが立ち上がって誘導されるそうです。ジェネレーティブUIっていうらしいですね。

今後はChatGPTからピザを注文したり、いろんなサービスと連携していくんじゃないかと二人で予想。プラットフォームビジネスとして、連携先のアプリから手数料を徴収する方向に進みそうだね、と話しました。

アップルの迷走とスマートグラス

アップルの話題も出ました。最近のアップルは「カメラが良くなった」とかばかりで、ワクワク感がないよねという話から、CEOが変わるかもという噂話まで。Apple Vision Proは高すぎて、できることも既存のVRと変わらないという失敗作だったので、今度はスマートグラスに期待がかかってます。

MetaがRay-Banと組んで出したスマートグラスと似た感じになるんじゃないかと僕は予想してます。アップルはAI事業でも大コケしてるから、何か画期的なものを出してほしいですね。

アプリ開発が沼にハマってきた話

竹内のアプリ開発の話も聞きました。今週はOpenAIとのインテグレーション実装をやってたそうですが、どんどん沼にハマってるみたいです。

最初はフロントエンドから直接アクセスしようとしたけど、シークレットトークンをフロント側に持たせるのはセキュリティ的にアウト。じゃあバックエンド立てようとしたら、SQLiteはデバイスローカルにあるからアクセスできない。FirebaseかSupabaseに移行しようとしたら、NoSQLとRDBMSの違いで設計変更が必要…と、次々と問題が発生。

さらに課金システムを考えると、アカウントなしだとアンインストール時に購入情報が消えちゃうから、結局アカウント登録が必要。でも最初からアカウント作らせると半分のユーザーが離脱するから、最初は匿名認証で、課金時にアカウント登録を促すフローにしようかと悩んでるそうです。

「なんか本質的じゃないところで結構時間使ってる気がする」と竹内がぼやいてましたが、確かにインフラ周りは複雑ですよね。

減量終了!カレーパンが食べたい

最後にキックボクシングの話。10月19日の四国アマチュア大会に向けて減量してた竹内ですが、57kg級で相手が見つからず59kg級に変更になったそうです。その瞬間ダイエットをやめて、コンビニでケーキとパスタとワイン買ってパーティーしたとか(笑)。

今は59.4kgで、「クリーンな食事は続けないと簡単に60kgいっちゃう」と言いながらも、「カレーパンが食べたい」「揚げ物を食べたい」と欲望が溢れてました。大会では若い選手と対戦するそうで、「おじさんの引導を渡してきます」と意気込んでます。

まとめ

今回も生成AIの哲学的な議論から、実務的なアプリ開発の苦労話、そして減量解禁の喜びまで、幅広い話題で盛り上がりました。価値観の違いは埋まらなかったけど、そういう議論ができるのも竹内との会話の醍醐味です。来週は大会でポッドキャストはお休みですが、良い報告を期待してください!

(そういえば「住みにごり」の新刊、早く出ないかな…)

参考リンク